最近のリストラの仕方
欧米の企業に比べて、日本企業は「社員のクビ」に積極的ではないと思います。
その為、かどうかは分からないですが退職を促す手法が進化しました。
今のリストラと昔のリストラでは、方法がまったく違います。
昔のリストラとは、世の中の人が知っている「それ」です。
バブルが崩壊した90年代初めに行われていた、今までの業務から一切手を引かせ、物を段ボールに詰めるだけの仕事など単純な作業を1日させる。
酷い時には仕事が無い状態になったり、仕事がないのだから、と給料や役職を降格させらる。
いわゆる「窓際族」にさせられ退職に追いやる手法。
これが世に言う「リストラ」のイメージかと思います。
この方法は、今では行われていません。と言うもの賃金を本人の同意なしに下げると、訴えられた際、違法と判断される事があり企業が負ける可能性があるからです。
そこで登場したのが「追い出し部屋」。
最近では、この「追い出し部屋」という言葉を耳にすると人も多いのではないでしょうか。
どういうものかと言うと、企業側の建前は新たな部署(追い出し部屋)への異動であり、そこでスキルアップをして貰うなどと言われ、新たな仕事を与えられる。
ある程度のノルマが課せられ、それを達成出来なかった場合、社内の規程に基づき給料ダウンされる、というもの。
この「追い出し部屋」は社内に新たな部署を作るだけではありません。
子会社へ出向し、倉庫管理を任されたりするケースなど様々です。
そこで課せられるノルマが、箱詰めや仕分けをしながら新たな企画立案だったり市場の需要把握と倉庫番では出来ないような仕事だったりするから笑えます。いや、笑いごとではありませんが…
一見合法的なやり方に見えますが、これは立派な退職強要になります。
この追い出し部屋、能力や実績を考えずに異動させられる事もあります。
単純に年齢と大人しい、静かなタイプという理由だけで選ばれた事例もあるとか。
もちろん、このような事例は裁判になれば勝てます。
ただ、会社と真っ向から闘う気力が残っていれば、の話ですが。
最近のリストラは褒めて辞めさせる?
最近では、会社側は退職をほのめかすような言葉を一切使わず、他の企業を使い退職させるケースもあるようです。
他の企業とは、人材育成や派遣といった人材を扱う企業です。
その仕組みを調べてみました。
会社は、様々な理由で社員を人材会社に派遣や出向させます。
スキルアップの為、などの理由が多いのではないでしょうか。
そこでは、キャリア診断などその人の適正を診断するテストが行われます。
時には、週に1回のペースで行う事もあるようです。
2択などの簡単なテストの結論は決まっていて「今の会社ではなく、他に活躍できる会社を探した方がいい」というもの。
また、今の自分の能力を褒め、プラスで別スキルを付けるよう促して来ます。
例えば、営業職の人に対し、「あなたには素晴らしい営業能力があります。それに加えて技術的な知識を得ることが出来ればパーフェクトになるのでは。」などと巧みなトークでおだてられます。
また、SEのような技術職の人に対し、テスト結果では「営業が適正」と診断され、こちらの仕事の方が向いていますよ、などと言われ結果転職をする。
その転職も人材会社が面倒を見てくれる、と言った内容のようです。
この場合、元の会社は転職に関与していません。
当然、自己都合の退職になりますので、退職金などの金額も下げる事が出来るでしょう。
そして、間に入った人材会社は別企業に斡旋が出来ます。
一見、皆幸せになれる仕組みのようですが、実態を知ると恐ろしいです。
知らない所で、退職を勧奨されているが、本人はそれに気づいていない。
ただ、これは実際にあった事例のようです。
リストラをする企業の本音
リストラは、その人に「切られる」明確な理由が無い限り、強引に決められるものではありません。
なので、飽く迄「退職をして貰えないか」というお願いになります。
リストラを言われた方としては、快く受け入れる人はいないでしょう。当然、摩擦は生じます。
この摩擦は、時として問題に発展する場合があります。
強引に退職を迫った、や会社に落ち度がある、などの理由で訴えられる可能性もあります。
これが企業にとっては、最大の問題になります。
時間や費用を考えれば裁判は避けたいのが、企業の本音です。
なので、企業は自主退職をしてくれそうな人を選び、リストラ候補とします。
子供が産まれたばかり、または子供が学費の掛る年齢である。家、車を購入しローンがある、などの人はリストラの話しに摩擦が生じやすくなります。
その逆で、実家から通っている、副収入がある、などの人は自主退職に応じてくれる可能性があります。
つまり、その人の能力や実績ではなく、「自主的に退職してくれそうな人」という理由でリストラ候補を選出している可能性があるということです。
これは、双方にメリットはないのですが、問題を起こしたくない、大きくしたくない企業の本音とも言えます。
業績の良い企業、誰もが知っている大企業に就職したからと言って、将来の保障なんて誰もしてくれません。
これは、今も昔も変わらない事だと思います。
何が起きても大丈夫、と言えるよう備える事、またその心構えが一番の保障になるのかもしれません。